10月9日にタイ・ブリーラムのチャン・インターナショナルサーキットで開催されたSUPER GTの海外ラウンド「2016 AUTOBACS SUPER GT Round7 BURIRAM SUPER GT RACE」の決勝レース。
天候は快晴となりスタート時の気温は33度、路面温度は44度と、とてつもない暑さの中でのスタートとなりました。
そのタイのGT300クラスを制したのは25号車 VivaC 86 MC。ポールtoウィンです!
タイ・ブリーラムのチャン インターナショナルサーキットはタイヤの負担が比較的軽いとされ、タイヤ無交換も可能とされるサーキット。しかしこの気温と路面温度でそれは実現できるのか?
ポールポジションからスタートしたVivaC 86 MCですが、序盤に予選2位の3号車 B-MAX NDDP GT-Rと予選3位の0号車 GAINER TANAX GT-Rに抜かれ3位となります。この順位はしばらく動くことはありません。
しかし、ピットインのタイミングでその順位は大きく変わってしまいます。
24周目、先にピットに入ったのはB-MAX NDDP GT-R。その間にGAINER TANAX GT-Rはトップに踊り出し、猛チャージで2位以下を引き離そうと試みますが、27周目の最終コーナーでなんとGT500マシンをプッシングしてしまいフロントバンパーを破損。VivaC 86 MCがトップとなり淡々と周回を重ねます。
そして29周目にピットイン。土屋武士選手から松井孝允選手に交代、タイヤ無交換を実行。ピットタイムはなんと21秒台。B-MAX NDDP GT-Rの前に余裕でコース復帰します。
後半、トップはVivaC 86 MC、2位に18号車 UPGARAGE BANDOH 86、そしてB-MAX NDDP GT-Rというオーダーになります。
そのB-MAX NDDP GT-RはUPGARAGE BANDOH 86に追いつき後半残り15周ほどから激しいバトルを展開。これには観客も大興奮となるのですが、このバトルに後ろからGT500のポイントランキング首位の1号車 MOTUL AUTECH GT-Rと2位の38号車 ZENT CERUMO RC Fが、こちらも激しいバトルを展開しながら迫ってききます。
ここでUPGARAGE BANDOH 86とMOTUL AUTECH GT-Rがまさかの接触!
神業のように接触した2台をかわしたB-MAX NDDP GT-Rのヤン・マーデンボローは勢いに火がついたのか、激しい猛プッシュを継続。20秒以上あったVivaC 86 MCとの差をラストラップでは1秒189にまで追い詰めました。
しかしあと一歩及ばず、優勝はVivaC 86 MC!今季初優勝!
最後のギリギリのところで燃料ポンプのトラブルに見舞われながらも優勝に賭けた意気込み。本当にギリギリの戦いで勝ち得た優勝です。
この優勝でVivaC 86 MCは再びGT300のポイントランキングトップとなりました。ランキング2位はB-MAX NDDP GT-R、3位には55号車 ARTA BMW M6 GT3。奇しくもこのタイの表彰台の順位がそのままポイントランキングの順位ということとなります。
次戦は11月11日から13日の2連戦「2016 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT GRAND FINAL」。泣いても笑ってもこの2連戦でチャンピオンが決まります。
(写真:高橋秀彰 文:松永和浩)