9月18日(日)、2016 F1第15戦・シンガポールGPが、マリーナ・ベイ・ストリート・サーキット(全長5.065km、周回数61周)で開催されました。
9回目となる市街地ナイトレースのシンガポールGP。私は2度現地観戦しましたが、コースを照らすライトがとても明るく、その中を駆け抜けて行くF1マシン達は本当に美しかったです。市街地コースなので、マシンと客席の距離が近いことも魅力のひとつですね。
毎年レース中に必ずセーフティーカーが出動するシンガポールGPですが、今年はスタートで8番グリッドのニコ・ヒュルケンベルク選手(フォースインディア)と6番グリッドのカルロス・サインツJr.選手(トロロッソ)が接触。ヒュルケンベルク選手がホームストレートのウォールにクラッシュし、オープニングラップからセーフティーカーが出動するという波乱の幕開けとなりました。
セーフティーカーラン中、全チームがピットレーンへ向かうではありませんか! でも、タイヤ交換をしていないし、どうしたのだろう……。と思ったら、ホームストレートにヒュルケンベルク選手のパーツがちらばっており、パーツをよけるためにピットレーンを通っていたのです。
普段なかなか見ない光景に、一瞬驚いた方も多かったのではないでしょうか(^^
波乱のスタートのなか、トップ3は変わりませんでしたが(1番手ニコ・ロズベルグ選手/メルセデス、2番手ダニエル・リカルド選手/レッドブル、3番手ルイス・ハミルトン選手/メルセデス)、5番手スタートのキミ・ライコネン選手(フェラーリ)が4位へ、9番手スタートのフェルナンド・アロンソ選手(マクラーレン)が5位に浮上します。
今回、一番熱い戦いを繰り広げたであろう、ダニール・クビアト選手(トロロッソ)とマックス・フェルスタッペン選手(レッドブル)。
9番手を走るクビアト選手を懸命にフェルスタッペン選手が追いかけますが、DRSを使ってもなかなか抜けません。
今年のスペインGPで突然決まった、レッドブルとトロロッソのドライバー交代。そう、その張本人達がこの2人なのです。
元々レッドブルにいたクビアト選手がトロロッソに、トロロッソにいたフェルスタッペン選手がレッドブルに昇格し、しかもレッドブル移籍後初レースのスペインGPで「F1史上最年少優勝」という快挙を達成しました。一方、クビアト選手はその後のレースでなかな結果がだせず、心中穏やかではなかったはず。
クビアト選手の走りから「この戦いは絶対に負けられない!」という思いがヒシヒシと伝わってきてました。結果、28周目にフェルスタッペン選手がピットインするまでクビアト選手は9位を守りぬきました! 頑張った!! このような「人間ドラマ」があるのも、F1の面白いところですね。