中国の若者は「黒色の自動車」が大好き!? 中国の大学生のクルマに対する嗜好は?

BASF が同済大学(中国・上海)のデザイン&イノベーション学部と実施した自動車の好みに関する共同調査で、中国の若者は「黒色の自動車」が大好きで、「環境重視でエコカー好み」であることが分かりました。

同済大学との共同調査①

今回の調査は、中国市場に参入しているドイツの化学会社で自動車用塗料のサプライヤーであるBASFと、中国の主要大学のひとつで国際志向の優秀な学生が集まっている同済大学とが、同済大学に通う1995年以降生まれの100名の学生を対象に、自動車産業の重要なトレンド指標である「ライフスタイル」、「色」、「車の好み」についての調査を行ったものです。

同済大学デザイン&イノベーション学部の准教授・Wenqing Yang氏によれば、

「今回の調査対象として選ばれた学生は、中国における将来の中流階級を代表しており、将来の消費者像を予測するのに最適で、彼らのライフスタイルや、車、色の好みを理解すれば、今後の自動車トレンドに影響を与える彼らの消費者としての好みや行動を予測することができる」

としています。

同済大学との共同調査②

今回の調査結果のハイライトは「好きな自動車の色は黒」であるという点です。自動車の塗色について中国の若者は「黒」は控えめで知的、シック、落ち着いていてスタイリッシュという好印象を持っています。

昨年は中国でローズゴールドのスマートフォンが爆発的に売れたということですが、少なくとも今回の調査では自動車の塗色について中国の若者は「ピンク」ではなく「黒」に好印象を持っていることが分かりました。

また今回の調査結果では、自動車の購買決定を行う際に環境保護を重視する傾向が高まっていることから、従来のガソリン車よりもエコカー(電気自動車やハイブリッドカー)が好まれることも明らかになりました。

さらに人気のある自動車の種類としては、女性回答者にはSUV(スポーツ多用途車)が人気で、男性回答者の約20%がスポーツカーを好むという結果になりました。

そして、自動車の購買を決める際に最も影響するポイントは価格で、それに次いで僅差で外観が自動車の購買を決める要因であることが窺えます。

今回の調査結果を総括すると、現代中国での95年以降生まれの若者世代にとって、現在のライフステージでは価格はコントロールできない要素であるため、塗色を含む広義の自動車の外観が、重要な購買意思決定要因になっているようです。

(山内 博・画像:BASF)