2016年秋登場!新型インプレッサはカタログ燃費以上に実用燃費を重視し向上させる!

20160909Imprezza Prot_071

2つの向かい合ったプーリーによって無段変速を行なうCVTのレシオカバレッジを広げるには、基本的にはプーリーの軸距離を大きくする必要があります。しかし、スバルの縦置きCVTはスペースに制限があり、プーリー間の距離を伸ばすことは難しいのです。

そこで、新型インプレッサではプーリーをつなぐチェーンを見直しました。従来よりもショートピッチなチェーンを使うことで、小さな輪を作ることができ、同じプーリーでもレシオカバレッジを広げることができたのです。また、ショートピッチチェーンはノイズの低減にも効果的で、静粛性の向上にもつながるという一石二鳥のアイテムなのです。

エンジニア氏によれば、「今回のトランスミッション改良はJC08モード燃費においてはそれほど貢献しないかもしれない」といいます。では、なぜゆえに8割も新造するほどの改良をしたかといえば、ユーザーのため。「実際の燃費にはレシオカバレッジの拡大は効いてきます。今回、燃料タンクを5Lほど小さくしましたが、燃費性能の向上もあって実際に給油するスパンは従来同様となっています」と自信満々に教えてくれました。

(写真:前田惠介 文:山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる