当時、スーパースポーツの世界は「クルマそのものを中心としたモノ作りが主流だったが、人中心のモノ作りを導入することで、世界トップクラスのハンドリング性能と快適性を実現できた」と振り返っています。
同氏はさらに、初代登場から四半世紀が経ってクルマを取り巻く環境が変わっても、「操る喜びをさらに追求したい」という想いは変わらず、ホンダがもつあらゆる資源を投入して「もう一度スーパースポーツにチャレンジしたい」、「新たな価値を提供したい」という想いを具現化したのが新型NSXだと強調。
「人間中心のクルマ作り」という初代のコンセプトを踏襲しつつ、ホンダ独自の電動化技術である「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載することで、「これまでのクルマにない全く新しい操る喜び」を実現したスーパースポーツと語っています。変わりゆく現在において「走りをどう極めていくか」という問いに対するひとつの提案が新型NSXとコメント。
さらに、スーパースポーツを自らの手で作ることは、国籍を問わず「ホンダのエンジニアの夢」と表現。新型NSXは、日米の研究所の合同チームにより開発され、生産はオハイオ州の専用工場で行われています。
オハイオ州の工場は、八郷社長が入社した1982年に四輪車の生産を開始したこともあり、思い入れも強いようです。そして、米国の開発、生産拠点においてホンダ・スピリットと高いスキルを持った人材が育ち、グローバルモデルのリーダーになる人材が育ってきているとして、新型NSXの開発責任者であるテッド クラウス氏と生産責任者のクレメント ズソーザ氏を紹介していました。
(文/写真 塚田勝弘)