新型インプレッサは大きくなっても最小回転半径と左右ミラー間距離は現行同等

全長と全幅、ホイールベースの拡大となると、居住性や積載性の向上、乗り心地の改善が期待されますが、新型インプレッサのデザインテーマである「DYNAMIC×SOLID」を具現化するため、エモーショナルなデザイン実現のために取られたサイズアップだそう。

とくに全幅の拡大は、新型インプレッサのデザインに効いているとのこと。

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ボディサイズが大きくなると、取り回しや駐車などで悪影響が出てきますし、旋回性能を考えても歓迎ばかりはできません。また、駐車への影響については、現行インプレッサで狭い場所で何とか駐車し、ドアを開けているようなケースではさらに厳しくなるでしょう。

しかし、新型インプレッサは取り回しの指標となる最小回転半径、左右ミラー間の距離(ミラートゥミラー)が現行と同等になるように工夫を凝らしたそうです。

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ミラートゥミラーに関しては、視界を左右する「サイドミラーの鏡のサイズや画角を変えずに」という条件付き。場所を微妙に近づけてみたり(ドア側に近づけると風切り音が大きくなる)形を工夫したり、サイドターンランプの形を1mm単位で縮めたりして、モデルを見ながら詰めていったそうです。

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また最小回転半径は、ホイールベースを25mm延ばしながらも現行からのキープを目指し(現行は5.3m)、設計をイチからやり直して達成。

左右ミラー間距離、最小回転半径という数値面では現行インプレッサと同等という新型インプレッサ。サイズ拡大が実際にどれだけ取り回し時の実感として異なるか分かりませんが、開発陣の苦労が数値では結実しているそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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