ダイハツ・新型ブーン試乗!! 軽の技術でコンパクトカーは変わるのか?

新型ブーンは、とくにフロントマスクからキャストあたりと似た雰囲気が漂います。

乗り心地の良さも先代ブーンからの進化を感じさせる点。街中での静粛性は国内のスモールカーの標準を少し超えたあたりかな、と感じさせます。

DAIHATSU_boon_02

28.0km/Lという低燃費を謳う直列3気筒の1.0L NAエンジンとCVTの組み合わせは、メインステージと思われるタウンスピードであれば動力性能に大きな不満はないものの、高速に場所を移すとモアパワーを抱かせます。その加速フィールは、最高出力64psの軽のターボが過給をはじめた際には及ばない印象。

DAIHATSU_boon_04

DAIHATSU_boon_05

また、少し気になるのがかなり軽めのパワステで、街中で交差点を曲がる際や狭い場所で駐車する時などは女性などでも楽に扱えるのでしょうが、市街地でも少し速度を上げるだけで、直進するだけでも僅かとはいえ、修正舵を当てる必要性を感じさせます。

これが高速になると顕著になりますから、街中中心という割り切りを感じさせるパワステのセッティングといえそうです。

DAIHATSU_boon_07

一方で、高速巡航時は軽自動車よりも室内への侵入音も抑えられていて、軽とはひと味違う美点。これでもう少し直進安定性やロードホールディング性能が向上されれば、走りの質感の「軽さ」が払拭されるはずで、さらなるスポーティグレードの設定も期待したいところです。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる