トヨタ自動車(トヨタ)のオーストラリアの現地会社Toyota Motor Corporation Australia Ltd.(TMCA)は、将来技術に対する関心を高めることを目的に、3台の「MIRAI(ミライ)」を試験的に導入し、FCVの理解活動や試験走行に活用すると発表しました。
オーストラリアでは今年末に移動式水素ステーションが導入され、FCVを導入する環境が整うことを機会に、TMCAでは本格的に「MIRAI」の路上走行などを開始する予定です。
この移動式水素ステーションは、地上据え付けも、トラックの荷台に据え付けて運ぶことも可能になっており、様々な場所で「MIRAI」の燃料補給が可能になります。
TMCAのデーヴ・バトナー(Dave Buttner)社長は
「昨年10月に『MIRAI』を初めてオーストラリアで展示したのに続き、このたび3台の車両を導入することになり、大変うれしく思う。トヨタは、将来技術やFCVへの皆様の関心が高まることを期待している」
とコメントしました。
燃料電池技術のメリットのひとつに、将来の代替燃料として最も有望な水素を燃料としていることが挙げられます。また、FCVは使用時に水しか排出しない、環境に優しいクルマという特長もあります。
「MIRAI」は現在、米国のカリフォルニア州、日本、ならびに欧州各国で販売されていますが、オーストラリアでは水素ステーションの整備が進んでおらず、一般販売はされていません。
バトナー社長は、
「我々は燃料電池技術には非常に高い関心を持っているものの、実際にオーストラリアで販売できるようにするにはインフラ整備が必要である。そのため、業界全体が一丸となり、極力早く、インフラ整備の計画を進めることが重要だと考えている。この技術は将来有望であり、オーストラリアの方々にも、ぜひご注目頂きたい」
とコメントしています。
(山内 博・画像:トヨタ)