さて、GAZOO RACINGからはエントリーした、LEXUS RC、TOYOTA C-HR、そしてTOM’Sの協力により出走となるLEXUS RC-F、そしてLEXUS IS-F CCS-R。
それぞれ、レース中のトラブルで厳しいレースとなりました。
特にRCは電気系統に起因する駆動系のトラブルで、エンジン、トランスミッションを夜通しかけて交換する状況でした。
「大変でしょうが、仕方ないですね。頑張るしかない」とモリゾウ選手。
本当はそんな作業を続ける現場でメカニックに檄を飛ばし、不具合があるというクルマを自分で乗って確かめて、ニュルのコースに出ていきたいのではなかったのでしょうか。
でも、豊田章男社長という存在が、そんなことを許してはくれません。
ニュルに来ても、世界の豊田章男社長でいなければならないモリゾウ選手が、少しだけかわいそうに思いました。
しかし、レーシングドライバーとしてのモリゾウ選手の存在を薄く消しながらも、クルマづくりに対するモリゾウ選手のポリシーを、強く表現されているように見えました。
現場ありき。道が人を鍛え、クルマを鍛える。
今年のニュルブルクリンク24時間レースでモリゾウ選手とお話をしてその言葉の意味が、少しわかったような気がします。
(ハイパーレブ/86&BRZ WORLD 編集長・渡辺)