日産&三菱の共同記者会見直後のゴーン社長と益子会長、笑顔の裏の固い決意【吉田由美のすべすべ56】

おととい、「日産自動車が三菱自動車に2000億円の資金提供。三菱が日産傘下に」というニュースが飛び込んできましたが、翌日には2社の共同記者発表会。
私がその案内メールを見たのが昨日の15時半。記者会見は16時。
急いで用意をし、記者会見場へ到着したのは16時15分ぐらい。

13199272_840386122772321_281027937_o舞台には、日産のカルロス・ゴーン社長と、三菱自動車の益子修会長が並んで立っています。

発表の内容は、
「日産自動車と三菱自動車はアライアンスを締結。日産が三菱自の株式の34%、2370億円で取得。三菱自が日産の傘下になることによって三菱自の再建と共に、シナジー効果で開発費を抑えることができたり、苦手な地域を補うことができる」と言ったもの。

確かにアジアで人気の高い三菱自。一方、今ひとつの日産。ということだけをとっても、「なるほど~」。日産にとって三菱自を傘下に収めるということは、ルノー、日産グループの拡大にもなります。
一方の三菱自にとっては、最重要課題である「一刻も早い経営の安定」を手に入れることができます。

そして気になるのは、こんなに素早い動きに、「いつからこの話が持ち上がったのか?」ということ。「もともと、今後は激化する開発競争の中、単独では難しいと思い、いつかはとは考えていましたが、今回の不正問題がきっかけとなり早まりました」と益子会長。

2社の提携によって株式市場も素早く反応を示し、三菱自はV字回復。一方の日産は、若干値を下げています。

そして私は幸運にも、共同記者会見直後のお二人の姿を写真に収めることができました。

ゴーン社長はアイコンタクトでにっこり。

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以前「UOMO」の私の連載ページに登場していただいた益子会長にはエレベーター前で偶然遭遇。もちろん燃費データの不正は許されることではなく、今後の真相究明が急務です。しかし会社は最悪の事態は免れて安堵しているとともに、今後の三菱自動車の体質改善と再建、信頼回復、お客様への誠意ある対応への決意の表情と私には感じられました。

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(吉田 由美)

From Motor Fan’s Year

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この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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