「スイフト」の世界累計販売500万台達成で気になる「マイルド・ハイブリッド」の行方

既報の通りスズキは4月11日、同社の小型乗用車「スイフト」が、4月上旬までの販売で世界累計販売500万台を達成した、と発表し、HPに特設ページを開設しています。

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(画像:スズキ)

「スイフト」は、現在世界7カ国で生産され、140以上の国と地域で販売されているスズキの世界戦略車で、スズキが軽自動車だけではないことを見せつけました。

世界累計販売500万台の内訳は、インド54%、欧州17%、日本10%、その他19%となっており、日本国内より海外での販売が大幅に多いことに注目です。

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(画像:スズキ)

スズキの世界戦略にとって「スイフト」は重要な車種となっており、「スイフト」をはじめとする今後のスズキの小型車戦略に注目が集まっています。

そこで気になるのが、スズキの「マイルド・ハイブリッド」の行方。

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(FOURIN 自動車技術調査月報 2014.2)

現在、スズキは「マイルド・ハイブリッド」を日本国内で軽自動車に搭載しており、「スイフト」には採用していません。

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(FOURIN 自動車技術調査月報 2014.2)

しかし、近年欧州では、トヨタなど日本メーカーが先行している200vのストロング・ハイブリッドに対抗して、スズキの「マイルド・ハイブリッド」類似のシステムを「48V化」したハイブリッド・システムを規格化しようという動きがあり、今年中にも「48V化」ハイブリッドを搭載した新型車がデビューするという情報が流れています。

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(FOURIN 自動車技術調査月報 2014.2)

ここで注目されるのが「スイフト」が世界累計販売の「17%」を欧州で販売しているということです。この17%という数字は日本国内の10%を大きく上回ります。

「スイフト」の重要市場である欧州で「48V化」ハイブリッドをスズキが「スイフト」に採用するのか、あるいは「48V化」ハイブリッドに対して、スズキがどういう戦略を取るのかに注目が集まっています。

(山内 博)