■ホンダ・シャトル
(JC08モード燃費 最良値:34.0km/L)
小柄なボディに広大な空間を備えていたことで人気を集めた「フィット」。先代モデルには、全長を延ばして荷室を拡大し利便性を高めた派生モデル「フィットシャトル」があり、その実質後継機にあたるのが「シャトル」です。名前から“フィット”が取られた理由は、派生モデルからの脱却による車格のアップを図ってのもの。
その具体的な内容として挙げられるのが、内外装の上質化。とくにインテリアでは、ダッシュボードにソフトパッドをあしらうほか、クリスタルブラックや木目調パネルによる加飾で高級感を演出。シート素材は極細繊維を用いた高密度構造とすることで座り心地を向上。見て触れた際に質感の高さを感じられる仕立てが随所に施されています。
その一方、ハイブリッドユニットなどメカニズムは「フィット」と共有して燃費は最良で34.0km/Lを達成。5名フル乗車でも荷室は570Lし、フロアも平らでスクエアな形状のため、さまざまな荷物を積むことができます。
■ホンダ・ジェイド
(JC08モード燃費 最良値:25.0km/L)
室内空間の広さがもたらす快適性と乗車定員の多さをウリに、いまなおクルマ選びの候補として挙げられるミニバン。ただ、全高が機械式立体駐車場の制限に引っ掛かったり、走りに不安を覚えるなど、なかにはミニバンの購入に踏み切れない方もいることでしょう。
そんな中ホンダは「オデッセイ」や「ストリーム」と、あえて背の低いミニバンを提案し、これがヒット。その経験を活かして、つくりあげたのが「ジェイド」です。
一般的なミニバンと同じく3列目を設けて乗車定員は最大6名を誇る「ジェイド」は、超高密度低床プラットフォームを用いて、全高は1530mmと機械式立体駐車場の利用が可能に。また、2列目シートはV字スライドによって足元スペースと前方視界が広く取れ、快適性を確保。その低さは走りにも効いており、腰高感のすくないスポーティな走りを楽しませてくれます。
■スズキ・ソリオ
(JC08モード燃費 最良値:27.8km/L)
ボディサイズは3710×1625×1745mmと軽自動車よりもわずかに大きく、乗車定員は5名を確保。さらに、室内空間は後席乗員が足を伸ばせるほどのスペースを誇る──まさに軽自動車とミニバンの中間を埋める絶妙な一台が「ソリオ」です。
搭載されるパワートレーンは、1.2L 直4エンジンに“マイルドハイブリッド”と称するシステムを組み合わせ、発進から加速にかけてモーターでアシスト。1000kgを下回る軽量ボディを爽快かつ低燃費で走らせるのに貢献します。
ラインナップは「ソリオ」に加えて、二段式ヘッドライトが目を引くドレスアップ版「ソリオバンディット」も展開。また、本格的なハイブリッド版の展開も予定されています。
(今 総一郎)