ホンダは、両上肢での運転操作が困難な方が両足だけで運転操作できる補助装置「Honda・フランツシステム」を「フイット ハイブリッド(FIT HYBRID)」に新たに装着して、2016年3月中旬に発売します。
今回、ホンダがフイットに採用したフランツシステムは、1965年にドイツのフランツ氏が開発したもので、主にヨーロッパで発展してきた運転補助システムです。
このフランツシステムの特徴は、左足の前後回転運動によるステアリング操作を可能にした点で、両上腕での運転操作が困難な方の自動車運転に道を拓くものです。
ホンダは、1981年に開発者のフランツ氏から技術指導を受け、さらに独自の技術を加え1982年に国内で初めてフランツシステムを販売しました。現在、日本でフランツシステムを提供している自動車メーカーは、ホンダだけということです。
近年、国内では、モーターショーなどで運転補助装置の展示に接することがありますが、主として両下肢が不自由な方に対する運転を補助する装置で、足でステアリング操作を可能にする装置は普及していないようです。
今回の「Honda・フランツシステム」は両上腕での運転操作が困難な方の社会参加を後押しするものになることでしょう。
(山内 博 画像出展:ホンダ)