そしてパワートレインの新方針では2014年10月に電気自動車(以降EV)のe-up!とe-Golfの導入を発表していましたが、両モデルに搭載されている急速充電システムが日本国内で普及している急速充電器のチャデモ方式に対応していないことによって、販売計画を見直すことになりました。
その一方で、2015年秋にVW初のプラグインハイブリッド(PHEV)車としてゴルフGTEをe-mobilityの第一弾として発売しました。
今後はVWの新たなe-mobility戦略の発表を踏まえて、単なるエコカーとしてではなく、エコ+Fun to driveを両立させてユーザーの要望に応えていけるように、ラインアップを見直すと同時に、当面は利用環境を選ばず使用できるPHEVを軸に展開します。2015年のゴルフGTEに続き、2016年はパサートGTEを導入する予定となっています。
その一方で、e-up!の導入は見送り、e-Golfについてはより長い航続距離を実現させる新型まで導入しないことになりました。
VWは今後もガソリンエンジンのTSIをメインとしつつ、PHEVの拡充。そして導入時期は未定ながらディーゼルエンジンも検討していくそうです。
そして最後のライフスタイルに合わせたモビリティの提供ですが、2016年はファミリー向けのゴルフトゥーランをはじめ、コンパクトSUVの新型ティグアン。そしてPHEVのパサートGTEなど、様々な趣向性に特化したモデルをはじめ、運転の楽しさを追求したスペシャルモデルを積極的に導入していくことで、ユーザーのライフスタイルにあった魅力的な商品展開を行っていく予定です。
ディーゼルエンジン問題で傷付いたVWブランドがどのように巻き返していくのか2016年は注目の年と言えるでしょう。
(萩原文博)