同じシステムなのに呼び方が違うというのは少々わかりにくいですが、軽自動車が引き続き「エネチャージ/S-エネチャージ」を使うのは、2012年のワゴンR以来、市場で認知されているから、というのがスズキの回答。
一方、小型車(登録車)に「ハイブリッド」を使うのは、ISGの出力を30〜40%向上し(最高出力で0.7kW、最大トルクで10Nm向上)、最長30秒間モーターアシストが作動するようになったという理由と、小型車(登録車)市場では、すでに他社が数多くハイブリッドモデルをリリースしていて、「ハイブリッド」が広く認知されているため、としています。
しかし、ワゴンRも先日の一部改良で、従来の6秒間から最長30秒間にISGによるモーターアシスト領域を拡大しています。
スズキの戦略も理解できますが、軽自動車も含めて「S-エネチャージ」よりも認知度が高い「ハイブリッド」とした方がより広い層に浸透するような気がします。
また、ワゴンRへの「S-エネチャージハイブリッド」採用時に、「マイルドハイブリッドだとハイブリッドとは言いにくい」という同社関係者の声(個人的な感想かもしれませんが)も聞いたことを思い出すと、新型ソリオもまだ「マイルドハイブリッド」では? という意地の悪い見方もできます。
とはいえ、30秒間のモーターアシストや27.8km/Lという燃費を考えると、堂々とハイブリッドと名乗る資格はあるはず。
なお、スズキの鈴木俊宏新社長は、噂のストロングハイブリッドの投入について「新技術の準備はしている。年内に出せるかは、乗り越えるべき課題がある」としながらも年内か来年か分かりませんが、近いうちのストロングハイブリッドの市販化について語っていました。
■2km/Lもの差をダイハツ・ムーヴに付けたワゴンRの燃費向上が凄い!
https://clicccar.com/2015/08/21/322392/2/
(文/写真 塚田勝弘)