第4戦 富士300kmレースは、本当の意味で命をかけた戦いだった!【SUPER GT 2015】

8月9日に決勝レースが行われたSUPER GT第4戦「2015 AUTOBACS SUPER GT Round 4 FUJI GT 300km RACE」。第3戦タイでの開催からほぼ2ヶ月、国内では3ヶ月ぶりのSUPER GTとなります。

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今回の第4戦富士300kmは、大波乱という言葉では言いあらわせないほどのサバイバルレースとなりました。

まず予選日のフリー走行では31号車TOYOTA PRIUS apr GTが7号車Studie BMW Z4と接触。Z4は右フロントサスペンションなどを痛め、予選直前まで修復作業に終われることとなります。

さらに予選ではQ1で22号車グリーンテック SLS AMG GT3がヘアピンADOVANコーナーでコースアウトし、回収作業で赤旗中断になるなど、すでに荒れ模様の展開を見せていました。

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そんな荒れ模様の予選でポールポジションを獲得したのが55号車 ARTA CR-Z GT。Q2で走路外走行のペナルティーを取られベストタイムを抹消されても、まだまだ速い1分37秒台は、GT300全車を通してCR-Zだけが出せたタイム。

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何故このようなタイムが出せたのか?インタビューで鈴木亜久理監督は「クールスーツシステムを搭載しなかった」と語っています。規定いっぱいの最低重量、規定いっぱいのエンジンパワーで、これ以上速くも軽くも出来ない状況。

ライバルに差をつけるのなら、ライバル全てが搭載するものを搭載しなければいい、ということなのでしょう。いきなりグリッドで土屋圭市アドバイザーがクールスーツシステムを外します。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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