新型シエンタ発表会でエンジン担当者の方によると、新エンジンはもちろん、組み合わされるCVTの制御もドライバビリティ、燃費の面でも改良されているそうでガソリン仕様にも自信がありそう。
純ガソリン仕様の1.5Lエンジンは、109ps/6000rpm、136Nm/4400rpm。
同じく1.5Lとなるアトキンソンサイクルでハイブリッド用の74ps/4800rpm、111Nm/3600-4400rpmと低くなりますが、出だしからスムーズな加速を生み出すモーターの45ps、169Nmというサポートがありますから、60〜70kg車両重量が重くなるハイブリッドとどちらが「速く感じるか」は、微妙なところ。なお、ハイブリッド仕様のシステム全体の最高出力は、100psと公表されています。
まあ、ノア/ヴォクシー/エスクァイアのようにハイブリッド仕様には高遮音性ガラスが標準装備となっていますし、ほかにもハイブリッドならではの音振動対策が施されている「かも」しれません(後日の試乗会で詳しく聞ければ聞いてきます)。
ハイブリッドと純ガソリン仕様が設定されている場合、音・振動では前者が、軽快感のあるハンドリングなどでは後者がいいかな、と思う車種が多いような気もしますが、ハイブリッドのバッテリーが低重心化をもたらし、どっしりとした安定感がある場合もありますから、乗ってみないと分かりませんが。
さて、価格や燃費面からいうと、両車の価格差は「X」の7人乗り(ハイブリッドのXは7人乗りのみ)で単純に引くと約40万円、「G」の6人乗りで約35万円の差が出てきます。ハイブリッドが「免税」となるエコカー補助金および自動車グリーン税制を勘案しても、ガソリン仕様との差は約4万円程度。
これを燃費で元を取るのは(乗り方によるとはいえ)かなり困難で、10万km乗っても届きませんから単純に「燃費がいいから」と考えてグレード選択をするのは避けたいところ。
イニシャルコストとランニングコストの総額を考えたいところですが、先述した静粛性や速度域や距離は限られてもEV走行が可能な点、そして何より毎回の給油で少しでも少ない金額のレシートを受け取りたい、というのであればもちろんハイブリッドを選ぶ手もありますが。
なお、新型シエンタの価格帯は、純ガソリン車が168万9709円〜228万円(車いす仕様車含む)で、ハイブリッドの7人乗り「X」が222万6763円、「G」が232万9855円(6人乗り、7人乗りともに同額)です。
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(塚田勝弘)