赤ちゃんを抱っこしたママでも楽に乗り降りできる軽自動車&コンパクトカー6車!!

ところで、どうしてスライドドアの乗降性がいいといわれるのでしょうか?

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実は、リヤドアの開口幅だけを見ればスライドドアよりも横に開くスイングドアのほうが広いのです。しかし、開けたドアが横に張り出すので隣にクルマがある駐車場ではドアを全開にできなくて実際には狭い(幅を有効に活用できない)ですよね。

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その点、スライドドアなら狭いスペースでもドア全開放できるから「場所を選ばず開口幅を有効に活用できる」というわけなのです。

自分でドアの開け閉めをする年齢になった子供のいるファミリーは、子供が隣のクルマにバン!とドアを開ける心配がないも大きなメリット。それよりも小さい、子供を抱きかかえてチャイルドシートに座らせるようなシーンでも開けたドアが邪魔にならないスライドドアの美点は絶大ですね。

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先ほど比較したスライドドア開口部のデータでは、すでにモデルライフの最終段階に差し掛かっているフリードを除けば、軽自動車よりもコンパクトカーのほうが開口幅が広く用意されています。その理由はどうしてなのでしょうか?

答えは簡単。車体が長いからです。

前後のタイヤの間隔が長いほうが開口幅を広くしやすいし、後方へ開いたドアが車両後端をはみ出すことはできない(はみ出して後ろのクルマや壁なんかに当たっちゃったら困ります!)という理由もあります。車体が長ければ長いほどスライドドア開口幅を広くできる構造、というわけなのですね。

というわけで、結論いきます。

子供のいるファミリーにとっては、はやりスライドドアは必須と考えたいところ。その上で、乗り降りのしやすさを考えたら軽自動車よりもコンパクトカーに軍配でした。なかでもポルテ、スペイドそして新型シエンタはステップの位置が軽自動車を下回る低さ、そして開口幅も広めなので魅力的です。

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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