ステップワゴンの1.5リッター直噴ターボは最大トルクが203Nmとなっていることもアピールポイントのひとつですが、排気量に勝る直噴エンジンを搭載するセレナでは、エンジンだけのスペックでいっても最高出力はもちろん、最大トルクも210Nmとステップワゴンを上回っています。
【追記:ステップワゴンとセレナは最大トルクの発生回転域が、かなり異なり、ステップワゴンのほうが低回転域で最大トルクを発生する特性になっています】
ちなみに、トヨタのミニバン3モデルには2.0リッターガソリン仕様も用意されますが、そちらのスペックは112kW、193Nm、16.0kmL(2WD車)となっていて、ホンダのダウンサイジング過給エンジンが2.0リッター級ミニバンを、ターゲットとしていることが見て取れます。
もちろん、1.5リッター直噴ターボの過給が生み出す常用域での太いトルクは、ときに2.4リッター級の力強さを生み出すことも見逃せないポイントでしょう。
それにしても、ダウンサイジング過給エンジンを選んだホンダ、フルハイブリッドで燃費を追求するトヨタ、2.0リッターにモーターアシストを加えた日産といった具合に、アプローチは異なっているのも、それぞれの自己主張の強さを感じさせます。
群雄割拠の5ナンバーサイズ・ミニバンは、パワートレインの切磋琢磨もますます激しくなりそうです。
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(山本晋也)