CX-5以降の新世代商品は魂動デザインや技術面などで一貫性・継続性をもった開発を行っています。それが、モデルチェンジなどのタイミングにとらわれず、各モデルの熟成、深化を行える要因となっています。
CX-5が登場してから3年の間に2012年11月のスバルフォレスターをはじめ2013年12月のトヨタハリアー、日産エクストレイルがフルモデルチェンジを行い、同じミドルサイズSUVのライバル車たちの世代交代が行われました。今回CX-5が大幅改良を行い、商品力に磨きを掛けたのは新型となったライバル達に負けないためでもあります。
ミドルサイズSUVの中で断トツのブランド力をもつのがハリアーです。同じカテゴリーの中での中で最も人気のあるモデルで、高出力と低燃費を両立したハイブリッド車をラインナップするだけでなく、Advanced Packageは様々な安全装備が充実しています。
エクストレイルはオールモード4×4iというクラストップの電子制御4WDシステムに加えて、シャシー制御やカーブなどで車両を安定させるコーナリングスタビリティアシストなどで、どんな路面状況でも高い走行性能を発揮します。また、3列7人乗りの設定や、防水加工を施したインテリアも魅力です。
フォレスターは“ぶつからないブレーキ”と呼ばれる運転支援システム、アイサイトを搭載。水平対向+シンメトリカルAWDというスバル独自のシステムによる高い悪路走破製は世界中で高い評価を受けています。またクラスで唯一ハイパワーなターボエンジンをラインナップしているのも特徴です。
CX-5はこれらのライバル車に対して、高い評価を得ている高出力と低燃費を両立したクリーンディーゼル、スカイアクティブDエンジンや新世代4WDシステム「i-ACTIV AWD」をはじめ、先進安全技術の「i-ACTIVSENSE」の進化、サスペンションの改良によるフラットで質感の高い乗り心地や静粛性の向上など、フルモデルチェンジに匹敵する大幅改良によって追従するライバルにまた一歩リードを広げたと言えるでしょう。
(文・萩原文博/photo・前田惠介)