軽自動車選びにかかせない税金・燃費以外の「ランニングコスト」って?

そうガソリン高になるとサイフを直撃する燃料代です。最も気になる燃費は、トヨタ・アクアとスズキ・アルトがJC08モード燃費で37.0km/Lでトップ。

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しかも軽自動車の燃費は年々向上し、背の高い軽ハイト系モデルでもNAエンジン搭載車なら30km/L近い、JC08モード燃費をたたき出す車種も出てきています。

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ただし、軽の場合、街中中心なら燃費のいいNAエンジンでも実際の燃費(実燃費)が大きく落ち込む場合は少ないかもしれませんが、排気量に上限があるだけに高速道路や山岳路などでハイペースを保つと、実燃費が下がりがちな点に注意が必要です。

さらに、軽自動車のターボエンジン搭載車はNAエンジン仕様よりもカタログ燃費の時点で2〜4km/L程度低くなります。

実燃費も比例して下がりますから、人気の軽ハイトワゴン系で、ターボ仕様のJC08モード燃費が23.0km/Lだとすると、実燃費がJC08モード燃費の80%と高めに見積もっても18km/L台ということになります。

燃費は走らせ方によって大きく変わりますが、とくにゼロからの発進時や加速時、登坂路など、パワーを必要とするシーンで燃料を消費しやすく、660ccという上限のある軽自動車の場合、とくに背が高くて重いモデルは不利になりがち。

スズキ・アルトやダイハツ・ミライースなどの小さくて軽いモデルや、スズキ・ワゴンRのように燃費を改善するシステムである「S-エネチャージ」を搭載した最新モデルのNAエンジン車であれば、街中であればハイブリッド車に匹敵する実燃費もたたき出すでしょう。

一方のコンパクトカーはどうでしょうか? 最も燃費がいいのはアクアやホンダ・フィットなどのハイブリッド車で、とくにストップ&ゴーを繰り返すシティユース中心ならかなり良好な実燃費が期待できます。

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また、マツダ・デミオのクリーンディーゼル搭載車はMT仕様ではありますが、30.0km/Lに達していますし、軽油を指定するので1回あたりの燃料費も抑えることが可能。

しかし、ハイブリッド車もクリーンディーゼルエンジン車も購入予算を超えてしまう、そんなケースもあるかもしれません。

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そんな方には、120万円前後からの価格帯で買えるトヨタ・パッソや三菱ミラージュなどの1.0Lクラスがオススメ。前者は最高で27.6km/L、後者も27.2km/LというJC08モード燃費で、軽自動車のNAエンジンでトップクラスよりはカタログ燃費で及ばないものの、プラス340ccの排気量の余裕は大きく、より元気に走ってくれますし、アクセルをそれほど踏み込まなくても市街地なら流れに乗れますから実燃費の落ち込みも少なそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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