チョップトップのN-BOXスラッシュは走りもアメリカンだった!

クラスを超えた豪華装備としては、軽自動車として、いや世界初というドラム内蔵型電子制御パーキングブレーキが代表的なアイテム。

今回、市街地を試乗する機会を得ましたが、エンジンを切れば自動でパーキングブレーキがかかり、ふたたびエンジンをかけてアクセルを踏み込めば、自動的にリリースされるのは、パーキングブレーキという存在を忘れてしまうほど。それでいて、坂道発進などではずり下がりを防いでくれますし、傾斜のある駐車場でもかけ忘れがないので安心です。

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電動パワーステアリングのアシストを2段階に切り替えることができるようになっているのもユニークな装備。

標準アシストは小型車からダウンサイジングで乗り換えたユーザー向けの味付け、より軽くなるアシスト量の多い制御は軽自動車を乗り続けているユーザー向けといったイメージでセットアップされています。

とはいえ、ステアリングのギア比はゆったりとしたもので、もともとそれほど重いステアリングではなく、それぞれの違いはパーキングスピードでの据え切りで感じる程度の差といえそうです。いずれのモードでもスピードが高まったときにはシッカリ感が出てきますが、軽い制御モードを選んでいても、60km/hを超えるとアシスト量を減らすように制御されているといいます。

さて、チョップトップにより全体で110mmもの車高ダウンを果たしたN-BOXスラッシュは、重心高でいってもN-BOX比で40mmも下がっているといいます。

しかし、そうしたパッケージングとしての走りの優位性をハンドリングに使っていないのも、またN-BOXスラッシュの特徴です。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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