トヨタのモータースポーツ計画発表で見えたのは、モータースポーツフィールドで得たノウハウを市販車へのフィードバックすることを愚直なまでに追い続ける開発姿勢でした。
ラリーは競技の参戦条件が「市販車」を使用しますから、その一環である事は説明の必要もないのでしょうが、WEC(世界耐久選手権)に参戦するプロトタイプカーTS040は市販車とのつながりが一見希薄です。
しかも、性能や効率最優先で先鋭化し過ぎた技術はコストを度外視します。当然そのまま市販車には使用できず、使用可能にするのに再びコストが発生します。
しかし、レースには熱や振動、G等のクルマで起こりうる極限状況が(しかもほとんどの場合、同時に)発生します。その様な状態は他のベンチ上などでのテストでは再現し難い側面もあります。