150kmを超える速度で車が3次元に動くというシチュエーチョンは当然車体各部に大きな負荷(捻り・曲げ等)がかかり、シミュレーターでは容易に再現できません。
そこで「技能伝承チーム」として、これを体感/フィードバックするために社内のテストドライバーを、状態を確認し・対処能力を高めるために社員メカニックをそれぞれ参加させています(今年はテストドライバーの参加は無いようですが)。
こうして、習得したノウハウを開発部門などの各現場へ持ち帰る事で市販車の安全性能がより高められています。
メーカーのモータースポーツ参戦といっても、実際の運営(開発・メンテナンス)はレーシングチームが行ったり、地元のディーラーチームが担当したりするのが一般的です。自社社員を連れて行く事は(各自の仕事が止まる事を含めて)1イベントのコストは割が悪い事でしょう。しかし参戦経験の中で技能は伝承されていきます。
これが続く限り、トヨタは我々に「運転が楽しいと思える車」を提供し続けてくれる心を忘れていない筈です。
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(川崎BASE)