そもそも国産車の主流がかつてセダンからミニバンへと移行した背景にはゆったり寛げるキャビン空間によるところが大きく、現在の新車販売の4割を占めるようになった軽自動車においても後席足元スペースが広大な状況。
今後国産セダンにもう一度顧客を振り向かせるには欧州勢が中・米国向けの販売を意識して実践しているように後席の足元スペースの拡大が必須条件となるのは明らか。
ちなみに「グレイス」はインド(2014年1月~)やタイなど東南アジア向けに先行して投入された「CITY」をHV化して国内向けに仕立て直したこともあり、現地のニーズに合せて後席スペースを重視して開発したクルマ。
その恩恵が日本にもたらされ、好評を得ているという訳です。
欧州の輸入コンパクトセダンの販売が伸びているのもネームバリュー効果に留まらず、スタイリッシュなエクステリア・デザインやゆったりとした後席足元スペースなども商品力に大きく寄与しています。
同様な魅力が国産コンパクトセダンにも備わり、HVによる低燃費などの条件が揃えば再びセダン人気を復活させる事が可能であり、今はそれが不足しているのが実情。