まだ初の公式テストとはいえ、2015年の開幕戦オーストラリアGPは、約4か月の3月15日に開幕しますから時間も費用も膨大にかかるF1だけに手応えが気になるところ。
本田技術研究所のF1プロジェクト総責任者を務める新井康久氏は、「今回のテストは、ウィンターテストが始まるまでに行なっておきたかったパワーユニットのシステム確認が目的でした。開発中のパワーユニットでのテストとなりましたが、開幕戦のオーストラリアまでに、アップデートを図り、マクラーレンと一丸となって来シーズンに挑みます」とコメントしています。
公表されている情報が少なく、手応えまでは分かりませんが、マクラーレン・レーシングのエリック・ブーリエRacing Directorは、「最近のF1マシンは複雑なITシステムを駆使しているため、今回、さくら(本田技術研究所)、ミルトンキーンズ(ホンダが構えるイギリスのF1拠点)、ウォーキング(マクラーレン)、そしてサーキットを繋ぐインフラ環境の確認ができました。今回のテストは、マクラーレンとホンダのメンバーがサーキットという実戦の場で協業でき、電気系など課題は出ましたが、エンジンが始動し、走行できたことはよかったです」と語っています。
課題が出なければもちろんベターなのかも知れませんが、いま出ないと後々のトラブルが怖いともいえるかも。
そして、テスト兼開発ドライバーのストフェル・ヴァンドーンは、「憧れのHondaのロゴが入ったドライバースーツを着て、走行できたことをうれしく思います。今日は、走行ラップ数は少なかったものの、すでにチームは収集したデータをもとに分析を始めているので、明日の朝は走れると思います。今回は、マクラーレンとホンダによるチーム力を高めるためのテストでもありました。走行した感触を伝えるのは難しいですが、エンジン音は最高でした」と第一歩を踏み出した感想とホンダへの思いをコメント。
国内外のリコール問題などに揺れるホンダですが、F1で飛躍し、モータースポーツでも市販車でもその高い技術力を再度世界に示してもらいたいものです。
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(塚田勝弘)