新型レガシィ発表会で明らかになった新型のポジショニングは?

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結果的に手頃なサイズの頃のレガシィがよかった、という声も聞こえるようになり、ワゴン専用でレガシィよりひと回りコンパクトなレヴォーグが登場します。さらに、セダン専用車種というより、極端に言えばスポーツセダン専用のWRXが登場。そして、レガシィのフルモデルチェンジとなったわけです。

その大きな特徴は、まずは初期のレガシィの代名詞とも言えたツーリングワゴンがラインアップされなかったこと。結果として、セダンのB4、クロスオーバーと言えるアウトバックの2種類となります。広い意味ではアウトバックもステーションワゴンの一種と言えなくはないでしょうが。

それからこの2種類に絞り込まれたことや、さらに大きく立派になったことで、よりポジショニングが明確になりました。北米など自動車先進国ではよりプレミアムカーとして、中国などまだまだ期待が持てそうな地域では上級車としてのイメージ作りと販売増。いずれにしてもB4にはモノの善し悪しが分かっている人にも選ばれる都会的なプレミアムセダン、アウトバックは週末には本格的な趣味人にも認められるゴージャス性も持ち合わせたプロ仕様の道具感が求められるのではないでしょうか。

ドイツのプレミアム3ブランドが、こちらが心配になるほど多品種化してそれぞれの生き残りとシェア獲得を狙う中、単純に大量生産/販売を狙うブランドではないスバルも、同様の路線に走り始めているのかもしれません。

(小林和久)

 

 

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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