新型マツダ・ロードスターはどう変わるのか?

まず、ボディサイズは全長3915×全幅1730×全高1235mm、ホイールベースは2315mm。車両重量は「100kg以上の大幅な軽量化」を果たしているというのは、お伝えしているとおりです。

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サイズを過去3代と比べると、

初代(NA)  全長3970×全幅1675×全高1235mmホイールベース:2265mm
2代目(NB)全長3955×全幅1680×全高1235mmホイールベース:2265mm
3代目(NC)全長3995×全幅1720×全高1245mmホイールベース:2330mm
4代目(ND)全長3915×全幅1730×全高1235mmホイールベース:2315mm

こう並べると、着実に大きくなっていた全長が大胆に短くなったのがよく分かります。全幅は衝突安全などを年々厳しくなる要件を考慮すると仕方がないところなのかもしれませんが、全長は先代よりも80mm、初代よりもじつに55mmも短いショートボディでありながらホイールベースは先代よりも15mm短いだけで、初代よりは逆に50mm長くなっています。

おそらくトランク容量は、同等レベルは最低限でも確保しているはず。タイヤがボディ四隅のギリギリに配されているのは実車や写真からもうかがえますが、「フロントミッドシップ」実現のため、エンジン搭載位置が後ろ寄りになっていることからも室内長の確保は容易でなかったと想像できます。

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前後重量配分を50:50にして、ホイールベース内に重い物を配置し、重心点との距離を短くすればヨー慣性モーメントが小さくなり、より曲がりやすい回頭性のいい仕上がりになるはずで、4代目ロードスターはロードスターらしい走りと居住性の両立という難題に正面から取り組んでいることがわかります。

もちろん、そこにボンネットやトランクリッド、フロントフェンダーのアルミ化、前後バンパーレインフォースメントのアルミ化、ソフトトップの軽量化なども用意されていますから、ヨー慣性モーメントの低減だけでなく、重心高もさらに低くなりよりハンドリングは気持ちのいいものになっているはず。

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ほかにも、こちらもすでに外観お披露目時に話題になったホイールスタッドの4穴化(5穴→4穴)、エンジンが「SKYACTIVE-G」化により先代の2.0Lからどれくらい軽くなっているか分かりませんが、先代から100kg減とすると1t前後という車両重量が見えてきます。

トランスミッションは6MTとATともに新設計で、専用チューンが施されているそうですから軽量化だけでなく、フィーリングや燃費対策なども念が入っていると思われます。

サスペンションは、SKYACTIVE技術を活かした軽量で高剛性のフロントがダブルウィッシュボーンで、上下アームともにアルミ製、リヤはマルチリンク式サスペンションを採用。

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そのほか、公開されている主要諸元には、ステアリングが電動化されていることが分かりますが、こちらも油圧並のフィーリングを実現してくるのか、ロードスターの味わいを大きく左右するだけに大いに注目です。

タイヤサイズは195/50R16で、先代の205/50R16もしくは205/45R17からサイズダウンされており、ボディの軽量化などタイヤに頼り切らない走りが実現している表れなのかもしれません。

新型ロードスターの登場は、来年夏から秋くらいになると思われますが、気になる方は早めに購入資金を貯めておきましょう!

■新型ロードスターの注目ポイント6つ
https://clicccar.com/2014/09/04/267242/

■4代目マツダ新型ロードスターをワールドプレミア
https://clicccar.com/2014/09/04/267206/

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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