公道最速クラスの新型WRXは、ファミリーユースもOK!

かつてスバルは、アルシオーネSVXなどのスペシャリティー・ハイパフォーマンスカーをラインナップしていました。贅をこらした造りとデザインには、今でも根強い人気があります。しかしその代償として、日常性を犠牲にした部分も随分あった様です。

今回デビューした新型WRXは、スバルのシンメトリカル4WDターボを極めたハイパフォーマンスカーとしてデビューしました。そして同時に、普通の4ドアセダンと同等の実用性を兼ね備えています。走りでは公道最速クラスを誇りながら、日常ではファミリーセダンとして使えてしまうユーザビリティが、新型WRXの魅力といえるでしょう。

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■6対4分割可倒式のリアシートが非凡の証

ドアを開けて運転席に座ると、スバルの定番インパネが迎えてくれます。基本造形はインプレッサと共通で、エアの吹き出し口もカーナビも空調ダイヤルもオーソドックスな場所に配置。定番ながらもインプレッサと同じに見えないのは、表皮の赤いステッチ入りパットやカーボン調パネルで、走りのイメージを強調しているからです。CVTのS4は、ストレートゲートのシフトパターンを採用。6MTのSTIでは、赤字のシフトノブが走りの気分を盛り立ててくれます。

居住性は、ボディが4ドアセダンですから適度に広く、ファミリーユースでも全く不満はありません。室内の収納も大き目で数多く用意されていますし、トランクも先代よりも拡大して必要十分。また走行性能を優先すると、リアの背もたれを固定して剛性材に使うのが常なのですが、新型WRXでは6対4の分割可倒式を採用。それだけボディの基本剛性に自信があるということですから、本当に頼もしい限りです。

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