新型マツダ・デミオのクリーンディーゼル、実は2種類ある!?

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新型デミオのクリーンディーゼル車、最大の違いは車重にあります。カタログ値でいえばMTが1080kg、ATが1130kg(ちなみにガソリンエンジンのATは1030kg)。このATとMTの重量差は、ユニットの違いによるものか、パフォーマンスを求めたものか、それとも実際の前後重量配分を意識したものか。明確な理由は不明ですが、果たして大きく重量の異なるMTとATではクリーンディーゼル「SKYACTIV-D 1.5」の動力性能は、どのような違いを見せてくれるのでしょうか。 

結論からいえば、登坂路での体感加速では、ATに軍配が上がります。

50kgの重量差はパフォーマンスに影響しないはずはないのですが、変速比幅の狭いATのほうがエンジン回転のつながりがよく、またトルクコンバーターとディーゼルターボの相性も優れるようで、息切れの少ない加速が味わえるのです。 

じつはカタログスペックを、見比べると最大トルクがMTでは220Nm、ATでは250Nmと異なっています。重量差をカバーするのは、ATというトランスミッションの利点だけでなく、エンジンそのものが異なっていることも理由といえそう。

すなわち、新型デミオのクリーンディーゼルは、排気量や型式は同じですが、トランスミッションごとに異なるセッティングを受けた別物なのです。

そして、パフォーマンスでいえば、ATにアドバンテージがあるのです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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