ボディ強化まで敢行したビッグマイナーチェンジ!ホンダ・フィットをチェック

2013年に登場した現行フィットが、ビッグマイナーチェンジを行いました。まず大きな変更点から紹介しましょう。


フィットはモノコックと呼ばれるボディを採用していますが、このモノコックを強化しました。ボディを強化すると、サスペションなどがきちんと設計通りに動くのでとてもクルマにまとまり感が出てきます。丈夫な箱のほうが安心してものが入れられるのと同じようなものです。

フィットは、1.5リットルエンジン+モーターのハイブリッド、1.3リットルガソリンエンジン、1.5リットルガソリンエンジンと3種類のパワーユニットを持っていますが、このすべてのパワーユニットでエンジンの改良が行われました。

すべてのエンジン共通で、冷却性能をアップしたほか、軽量化やフリクション(抵抗)の軽減が行われています。さらにハイブリッド用はノッキング防止のためにナトリウム入り排気バルブの採用や、インテークマニホールドの形状変更などによる効率化が図られています。

またハンドリングを向上させるために、ダンパーの特性変更や電動パワステの応答性向上を行ったうえで、ブレーキペダルへのリンク機構の採用も行われました。

今回のフィットは静粛性の向上にも力が入れられました。全車共通でフロアに貼られているメルシートという防音、防振材を2mm厚から3㎜厚に変更しました。またRS、1.5XL、ハイブリッドSはダッシュボードインシュレーターの目付量も1m平米あたり5kgから7kgに増量しています。

さらにハイブリッドSは吸音材の最適化、遮音ガラスの採用、フロントコーナーガラスの板厚アップ、フロアアンダーカバーの材質変更、エンジンマウント防振性能の向上など、大幅な変更を受けています。

(諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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