9月に入り、二十四節季では「秋の気配が深まり露の量も多くなる」といわれる【白露】も過ぎたとはいえ、まだまだ残暑きびしい中、北海道からは早くも紅葉の便りが届きました!
中でも、もっとも早く色づくとされているのが大雪山国立公園です。すでに黒岳では紅葉のピークを迎えているのだとか!
登山をする体力も時間もないという方にもおススメの、大雪山系紅葉スポットをご紹介します。 ちなみに「大雪山」という山はなく、旭岳、黒岳、白雲岳、北鎮岳、愛別岳などの火山群の総称です。
まずは、いきなりおススメナンバー1の【天人峡】です!この見事な柱状節理の岩肌と、色とりどりの紅葉が素晴らしい絶景を織りなしています。
ふもとには天人峡温泉街があり、ホテルや旅館で日帰り入浴も可能。温泉街から、【日本の滝百選】にも選ばれた落差270mの【羽衣の滝】を眺めるポイント【滝見台】までの登山道も整備されているので、時間に余裕があるなら是非、行ってみてください。往復約1時間半です。
残念ながら羽衣の滝・敷島の滝のすぐ近くまで行ける遊歩道は土砂崩れのため、通行止めとなっています。
東川町から道道213号線で約25km。途中の忠別湖(ダム)も見所の一つです。
次に、【黒岳ロープウェイ】乗り場のある層雲峡です。こちらも柱状節理の断崖に囲まれた峡谷で、おしゃれな温泉街プロムナードがあり、とてもいい雰囲気を醸し出しています。また、ロープウェイで黒岳5合目まで、さらにリフトで7合目まで登ることができ、ラクに絶景を堪能することができます。
汗をかいたら多数のホテル・旅館で日帰り入浴。写真は【ホテル大雪】からの眺め。眼下に石狩川を挟んだ紅葉を一望できます。
御鉢平を中心として黒岳の反対側に位置する【旭岳ロープウェイ】乗り場側には、旭岳温泉探索路や湿原探索路、天女ヶ原湿原登山道などの散策路があるので、登山しなくても気軽に紅葉を楽しむことができます。もちろん、ロープウェイで姿見駅まで登れば最高!
こちらにも温泉ホテル・旅館が多数あり、日帰り入浴もできます。
大雪山系の中で黒岳・旭岳の次に紅葉を迎えると言われているのが、銀泉台と高原温泉沼(写真)です。観光客が集中するため、紅葉シーズンにはマイカー規制が敷かれ、シャトルバスが運行するほどの人気スポットです。
今年の規制期間は、道道銀泉台線:9月12日(金)19時から9月23日(火)17時まで(期間中は24時間規制)、町道高原温泉線:9月19日(金)19時から9月28日(日)16時30分まで(期間中は前日19時から当日16時30分までを規制)です。
こちらは個人的におススメするレアスポット。【森の巨人たち100選】にも選ばれている【森の神様】は、樹齢 推定900年の桂の巨木です。写真からは大きさが伝わりづらいでしょうが、樹高31m、幹の周囲はなんと11.5mもあります!
東川町から天人峡に向かう道道213号線の途中にあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。砂利の脇道に入って500mほどです。
昨年は北海道にも台風が上陸した影響で、紅葉の色づきがあまりよくありませんでした。(風で葉っぱ同士がこすれると茶色く枯れたようになってしまうのです)
その分、今年の紅葉は「10年に一度」と言われるほど美しい色彩をはなっています!各地の見頃は例年より1週間ほど早い見込みで、ちょうど連休の14日前後に銀泉台、20日前後に高原温泉沼および天人峡がピークを迎えるのではないかという予想です。
(松本しう周己)