そして翌日の第5戦。
D1SLあがりの平島選手、グレイ選手が予選を通過したほか、台湾から参戦のアーツー選手も追走トーナメントに進出。そして、寺町、箕輪、片岡の各選手が単走を上位通過して追走シード枠に入るという活躍を見せました。
さらに追走に入ると、’11年のD1SLチャンピオンである田中(省)選手、’12年D1SLチャンピオンである横井選手が活躍。田中選手は準決勝で高橋選手に敗れたものの、3位に入賞。横井選手は決勝に勝ち上がってランキング首位の高橋選手と対戦しました。
これは第3戦の決勝と同一のカードなのですが、今回は先行時に横井選手がスピードで逃げ切り、後追い時にはうまく高橋選手にドリフトを合わせて勝利。D1GP本格参戦2年目にして初優勝を決めました。
こういう結果を見ると「世代交代か?」とも思ってしまいますが、事態はそう単純ではありません。最近台頭してきた松井選手、平島選手、グレイ選手、寺町選手、片岡選手、田中(省)選手、横井選手といった若手・中堅ドライバーですが、じつはほとんどがシルビア、それ以外もスープラ、マークII、RX-7と、’90年代に作られた絶版車ばかりなのです。
現代のクルマに比べれば軽量で、ベース車両がターボエンジンのためパワーアップも容易。ドリフト車両としてパーツも豊富でノウハウもあるわけで、戦闘力のあるクルマが作りやすいのです。