暴力的な加速フィールに痺れる! 【ジャガーFタイプ・クーペ試乗記02】

また、こうしたスポーツカーの場合、ブレーキは利きがいいだけピーキーで扱いにくいものもありますが、タウンスピードや首都高速くらいの流れならそれほど神経を使わずに済みます。

JAGUAR_F_TYPE_11「F-TYPE R Coupe」を含む「F-TYPE S」以上には、1秒で100回測定するというアダプティブダンピングが備わり、最大で毎秒500回もダンパーの調整をするそう。

なんせ前235/35ZR20、後295/30ZR20というタイヤサイズですから、乗り心地は推して知るべし。

それでもF1マシン並みのねじり剛性が自慢のアルミモノコックボディと、減衰力の高いシートもあって意外と不快でないのが不思議です。

また、トルクベクタリングもその効果を実感できる速度域に達していないのか、あるいはその作動が自然なのか感知できず。

JAGUAR_F_TYPE_13 JAGUAR_F_TYPE_12同じく、「F-TYPE R Coupe」にのみ用意される「電子制御アクティブ・ディファレンシャル」もこの条件下では当然感知できず。解放からフルロックまではわずか0.2秒以下だそうで、腕に覚えのある方ならサーキットなどで重宝しそうです。

しかし、ジャガー史上最もクイックな油圧式ステアリングのフィーリングはグレードを問わず自然で、しかもアルミボディのサイズを感じさせない身軽な身のこなしには、都市部でのちょい乗りとはいえ、魅了されっぱなしでした。

なお、最上級の「F-TYPE R Coupe」には、タッチスクリーンでエンジンやステアリング、サスペンションなどの設定が可能な「コンフィギュラブル・ダイナミック」も備わり、価格は1286万円という設定です。

■ピュアスポーツカーの走りに心躍る! 【ジャガーFタイプ・クーペ試乗記01】
https://clicccar.com/2014/08/20/265202/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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