Avanti Yasunori 
そもそも1957年にトヨタが北米初の事務所を現在のカリフォルニア州トーランスに設けたのは車両の輸入に便利なロングビーチ港に近かった事が理由とされています。
（現在のTMS トヨタ北米本社 ）
しかし現在では北米で販売している車両の殆どが北米南部で生産しており、遠く離れた西海岸に本社を置く必然性が無くなった事や、カリフォルニア州の人件費の高さ、米国でも突出した州税の高さなどが収益を圧迫。
TMMK（ケンタッキー工場）
またWSJによれば2009年11月に「アクセルへのフロアマット引っ掛かり問題」に便乗した「いわれの無い訴訟」（意図しない急発進）が同州で故意に引き起こされた事や、同州独自の地球温暖化規制（ZEV）によるEV移行政策への反発も有る模様。
こうしたカリフォルニア州の環境に比べて、テキサス州には以下の利点が存在。
・企業に優しい環境
・直行便が利用可能な2空港
・各工場とも比較的近い
・質の高い生活環境、教育環境
・周辺地域の住宅価格が手頃
・個人所得が非課税
今回の拠点集約で1／3程度の退職者が出る可能性も有る中、トヨタがそれを覚悟で移転を決めた背景には「効率向上」の命題以外にも数々のしがらみが存在した模様。
もちろん、こうした大規模な移転には巨額の費用も伴う訳で、業績好調な「今」がトヨタにとって「千載一遇」のチャンスとの判断に至ったものと思われます。
■TOYOTA TMMK
http://www.toyotageorgetown.com/default.asp
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