ドライブ中に家族みんなで楽しめる外食として、回転寿しはかなり上位にランクされると思いますが、回転寿しチェーンの大手、スシローが意外なことを発表しています。「うどんよりもラーメンのほうが、寿司との相性がいい」だそうです。
僕のポリシーとして、必要なときには先入観をできるだけ排除するように心がけています。というのは、あまり先入観にとらわれていると真実が見えないときがあるから。だから、この話を聞いたときにも、先入観を捨てることにしました。ただ、とりあえずここでのラーメンはスシローの「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」に限っての話だそうですが。
うどんと寿司は、和食セットでは定番メニューのひとつですよね。なかなか相性がいいことも同意していただけるでしょう。一方、私は知りませんでしたがラーメンと寿司もけっこう相性がいいようです。そして中でもスシローがラーメン第2弾として発売する「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」は、寿司との相性がバツグン。なんと、うどんよりも相性がいいという調査結果が出たというのです。
その調査というのが面白い。味覚分析サービスを行うAISSYという企業が、食品の酸味、塩味、甘味、苦味、旨味の基本五味を電気化学測定によってデータ取得し、さらに味覚の相互作用を考慮した解析を行って、味を定量的にデータとして表すことができる技術を用いて、相性を調べたというのです。この場合どうやって相性を判断するかというと、極端に一部の味が突出して強調されるのではなく、お互いの味を補完することでバランスがとれる組み合わせを相性がいいとするものです。肉料理と赤ワイン、魚料理と白ワインという組み合わせなどが、まさにこのパターンになるとのこと。
そして、この尺度で見たときにうどんと寿司、各種ラーメンと寿司というのはそもそも相性がいいのですが、塩味を抑えめにして旨味を十分に引き出した「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」と寿司は、お互いの旨味と塩味を邪魔することなく、とりわけ好ましい相性を示すとのことです。というか、味覚分析の結果、味噌ラーメンと寿司の相性がいいことがわかり、特別に寿司と相性のいい味噌ラーメンを作り上げたといっていいのかもしれません。
こういう技術の発達で、食に関しても、従来のような経験や勘だけではない新たな方法による可能性の追求ができるようになるんですね。これは寿司と「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」、ぜひ食べてみたいです! っていうか「鶏そぼろ入り西京味噌ラーメン」って、それだけでじゅうぶん旨そうなんですけど……。
(まめ蔵)