三菱「eKワゴン」マイナーチェンジで燃費と動力性能をカイゼン

2013年6月、日産と三菱自動車の協業から生まれた初の軽自動車モデルとして誕生した「eKワゴン」と「eKカスタム」(日産版は「デイズ」と「デイズ ハイウェイスター」)は、ハイトワゴンとしては当時最良となる燃費性能をアピールしていましたが、その環境性能ゆえか走りはガマンといった評価を受けていました。

そうした声に応えたのか、デビューから一年でパワートレインの改良などによるNAエンジン車の燃費性能を30.0km/Lに改善するといった大幅なマイナーチェンジを実施です。

2014年6月26日から販売される、そのマイナーチェンジ版「eKワゴン」、「eKカスタム」の変更ポイントは、まさに動力性能に関わる部分が中心となっています。

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まず、好燃費につながる要素としては、NAエンジン搭載車に、パナソニック製の12V エネルギー回生システムを使った「バッテリーアシストシステム」を新採用しているのが注目点。この「バッテリーアシストシステム」は、すでにスーパーハイトワゴンの「eKスペース」などに搭載されていますが、今回のマイナーチェンジでeKシリーズ全体に拡大したというわけです(ベーシックなEグレード、ターボエンジンのTグレードは除く)。

燃費性能とのトレードオフとはいえ、残念に感じるといった声もあがっていたNAエンジンの動力性能については、CVTの最適化やエンジン吸気ダクトの改良などを施し、パフォーマンスアップにつなげているということです。

外観ではレッドメタリックのボディカラーを新設定、eKカスタムにはオプション色としてショコラブランパールを設定しています。また、インテリアではeKワゴンにブラック色をオプションとして用意しているのが主な変更点となります。

さらに、eKカスタムではマルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)をMグレード以外にオプション設定しています。

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メーカー希望小売価格は、eKワゴンが1,080,000円〜1,373,760円、eKカスタムが1,305,720円〜1,590,840円。NAエンジン車は、FF、4WDともにエコカー減税により取得税と重量税が免税となっています。

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(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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