HV専用車として生まれ変わった新型V37スカイラインは、日産ではなく、インフィニティ・エンブレムを掲げて登場しました。それは、ベンツやBMW、アウディといったグローバル・プレミアムセダンに匹敵するという「証」。新型スカイラインは、日産が持てる技術を傾注し、徹底的にこだわり抜いて開発されたクルマなのです。
■グローバル・プレミアムセダンを目指し、日産の総力を傾注!
開発責任者・平野CPS(チーフ・プロダクト・スペシャリスト)は、新型V37スカイラインを「グローバルで通じるセダン。インフィニティのエンブレムはその証」とコメント。開発では、パワー型のHVシステムを搭載するとともに、ランフラットタイヤを標準装備できる程、ボディ剛性を鍛え抜きました。更に世界初のステアバイワイヤ等の先進電子技術を採用して、走りと快適性を追求。また生産においても、栃木工場が匠の技を発揮してプレミアム品質を実現しています。
■目指すデザインは「凛とした躍動感」
インフィニティデザインを統括する長谷川デザイン・ダイレクターは、「スカイラインとして目指す姿は、インフィニティに求められるものである。そういう意識で、V35からずっとやってきました。」とコメント。そこには、熱いこだわりとスカイライン愛を感じます。新型V37スカイラインのデザインテーマは「凛とした躍動感」。インフィニティの次世代デザインモデル「エッセンス」をモチーフにしながら、ショルダーライン下に深い陰影を与えて逞しい骨格を表現して、存在感のある造形を具現化しました。
■「技術の日産」復活? 先進技術が目白押し!
プラットフォームとHVユニットは、フーガ用を改良。ホイールベースを短縮すると共に、超高張力鋼板を導入して軽量化と剛性UPを両立。またHVでは、モーターの高出力化によって強烈な加速を実現しました。電子制御技術も目白押しで、世界初ステアバイワイヤは重さやギヤ比、レスポンスを自在に設定できる画期的なシステム。また安全面では、前後左右の全方位に、ミリ波レーザー等による衝突防止機能を採用しました。開発陣はこれら先進技術の熟成のために、120万キロを走破して仕上げたそうです。
思い起こすと歴代スカイラインは、モデルチェンジの度に賛否両論を巻き起こしてきました。最近ではそういうクルマ自体、少なくなってしまいましたネ。でもメカや走り・デザインだけでなく、生産やエンブレムまで徹底的にこだわり抜く開発陣の姿に、スカイラインならではの熱い伝統を感じます。是非とも新型スカイラインも、大いに賛否論争を巻き起こして、存在感を発揮して欲しいと思います。
【歴代スカイラインの紹介記事】
■ひと目でわかる「プリンス→日産→インフィニティ」とバッジが変化したスカイラインの歴史
https://clicccar.com/2014/02/12/246304/
■新型V37スカイラインに見る「プリンス・スカイラインスポーツ」の面影https://clicccar.com/2014/02/16/246313/
■スカイライン「Rシリーズ」にはオーナーの数だけコダワリがあった!https://clicccar.com/2014/02/17/246618/
■新時代の日産FRミドルセダンのあるべき姿、スカイライン「Vシリーズ」https://clicccar.com/2014/02/20/247028/
■数々の伝説、歴代「スカイラインGT-R」は男の美学!https://clicccar.com/2014/02/25/247715/
(拓波幸としひろ)