2014年度に世界販売1,000万台を視野に入れるなど、過去最高益を更新する見通しのトヨタ自動車。
昨年は主力の北米でGMやフォードと並ぶ224万台を販売するまでに規模を拡大。
一方、その過程では米国で2009年にフロアマットとアクセルペダルの引っ掛かりによる意図しない急加速問題が浮上。
当時、トヨタが即座にリコールに踏み切らなかった為、大規模な訴訟問題に発展。
さらにはECU(エンジンコントロールユニット)にまで不具合問題が飛び火。
2011年には急加速の原因調査をしていたNHTSA(米運輸省)が「トヨタ車に機械的な不具合は有ったものの、電子制御装置に欠陥は無く、急発進による事故の殆どがドライバーの運転ミスだった」と発表。
その後も訴訟和解に至るまでに多くの時間を要していましたが、米司法省が3月19日に12億ドル(約1200億円)で同社との和解を発表。
4年にわたる不具合捜査にようやく終止符が打たれました。
この影響で北米市場に於ける同社のシェアは2011年に12.9%にまで一旦落ち込んだものの、2013年末には14.3%にまで回復。 今年に入っても約14%のシェアを維持しています。
新聞報道などによると、豊田章男社長は今月20日の自工会定例会見で
・台数の急拡大はやはり良くなかった
・お客様第一という基本理念に立ち返れた
・自分を含めて従業員みんなの成長機会になった
・トヨタには同じ失敗を繰り返さないDNAが有る
と語り、また他の各社リコールについても「先行技術のチャレンジをした結果でもある」、「いいクルマづくりをする為の持続的発展の為にリコールを悪と考えて欲しくない」とも。
米国からの手厳しいバッシングや自動車メーカー史上最大級の制裁金も含め、4年間に渡る試練を乗り越えたトヨタが発するメッセージだけに説得力が有り、渦中のGMの10年以上に渡る重大不具合隠蔽問題も新CEOによる手際の良い早期決着に注目が集まります。
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