テクノロジーを信じたい!
大きくレギュレーション変更を受けたF1の2014年シリーズが開幕しました。開幕前からいわれていたことですが、ファンを失望させる要素が少なからずあったようです。それは遅さと静かさ。
モータースポーツはいま岐路に立たされています。かつては「速さ」に正義があり、速さを追求することがテクノロジーの絶対的な目標でした。もちろん「安全」が確保される範囲でですが。いまはそうじゃないんですね。エコという要素が大きくなりました。まぁ、それだけが理由ではありませんが、2014年のF1は2013年と比べて、遅くなったわけです。それがよくわかるのが下の動画。
また、排気音も大きく変化しました。ハッキリいって、1980年代のF1は、どちらかといえばいまみたいな音だったわけです。それがターボが禁止されて排気管に邪魔モノがないNAエンジンになり、過給できないためにエンジンが超高回転型になって、近年のカン高い音になっていたわけなんですけど、今年はターボがついて静かになっちゃったんですね。そして音も低くなっちゃった。それがわかるのが下の動画です。
本当はやっているほうも、見ているほうも、心情的にはガソリンをガンガン使って速さを追求するモータースポーツが好きなはずです。全世界で消費される化石燃料に比べれば、F1が使う化石燃料なんて微々たるもんですからね。でもね、やはりそっち方向にテクノロジーを追求するっていうのも、ちょっと空しいと思うんです。世の中の役にあまり立たないわけだから。もしかしたら、2014年のF1は去年までほどエキサイティングじゃないかもしれません。でも、使われているテクノロジーは、確実にすごいものになっているんだと思います。僕はそのテクノロジーに敬意を表したいですね。
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(まめ蔵)