シトロエンC5など一部をのぞき、フランス車であってもとろけるような乗り心地を提供してくれるモデルはいまや小数派。キャデラックでさえドイツ車的な乗り味を示すモデルが増えていますから、国やブランドを問わず、スポーティ偏重とまでは言わなくても、ある程度俊敏なハンドリングが求められているのでしょう。
ルノー・キャプチャーが悪名高き首都高速のギャップ(つなぎ目)を踏むと、さすがにドンと一度当たりが来ますが、ルーテシアよりもストローク感があり、減衰力の高そうな快適なシート、さらには重量も重いことからイイ意味での重厚感があります。
おそらくリヤサスペンションは荷物を積むことを想定して、ルーテシアよりも固めていると思われますが、後席も不快ではありません。
ガチンコとなるプジョー2008と比べると、乗り心地の良さは甲乙付けがたく、日産ジュークやホンダ・ヴェゼルなど同クラスのコンパクトクロスオーバーと比較すると、隔世の感があります。
いくら同クラスとはいえ、ルノー・キャプチャーとホンダ・ヴェゼルを比較する人は少ないと想像できますが、それでもルノーのディーラーにヴェゼルも購入候補だったというお客さんが来たそう。
装備内容が異なるため、キャプチャーとヴェゼル・ハイブリッドの価格差を出すのは難しいですが、対ヴェゼル・ハイブリッドであればグレードにより10〜40万円程度の差に縮まります。
■1.2Lターボでもパワー不足への懸念は無用【ルノー・キャプチャー試乗記01】
https://clicccar.com/2014/03/05/248325/
(塚田勝弘)