月面探査車はポルシェの設計だった【動画】

ケネディ宇宙センターから打上げられたアポロ15号により月面探査が行われたのは今から40年以上前の1971年のこと。打上げから4日後に月面のハドレー渓谷に着陸。

Gran Turismo6

それまでの月面探査に比べてより科学調査を重視、月面に長時間滞在することを目指したミッションとなっていました。 

月面滞在時間約67時間のうち、月面での船外活動は18時間半に及んだとか。 

船外活動では月面移動車LRV(Lunar Roving Vehicle)が活躍。

全長3m、全幅1.8m、車重209kgながら、格納時は1.5m×0.5mと非常にコンパクトな設計で月着陸船の下面に搭載して月面に送り込まれました。 

Gran Turismo6

4輪にそれぞれインホイールモーター(4×0.25ps=1ps)を搭載した4WS(4輪操舵)のEVで、太陽電池と銀亜鉛電池で駆動。

Gran Turismo6

このLRVはポルシェが設計、ボーイング社が製造したもので、最高速度は16km/h。月面探索ミッションで採取した岩石類は総重量77kgとかなりのボリュームに。 重力が地球の1/6しかない環境ならではのミッションと言う訳です。 

アポロ15号以降もLRVは16号、17号と3回使用され、17号での月面探索時は36kmを走破したとか。 

今回12月5日に発売されたPS3版「グランツーリスモ 6」ではそうしたアポロ15号での月面探索をシミュレーションしており、プレイヤーはLRVを操縦して月面を走り回ることが可能となっています。 

実際にプレイしてみると、その操縦感覚は独特で、宇宙飛行士の苦労が判ります。

と言うのも、重力が少ない為、丘陵地帯を登坂する際、スピードを制御しないとあっと言う間にLRVがジャンプ、空中飛行状態となり墜落する結果に。

 Gran Turismo6Gran Turismo6

ミッションはハドレー渓谷近くに設けられたゴールへ時間内に到着するというもので、その道中にはLRVの走行を阻むリアルな岩石や丘陵が待ち受けており、転倒しないギリギリの速度をキープしつつ、絶妙の操縦が必要。 

Gran Turismo6Gran Turismo6

この月面ミッションは3種類用意されています。やり始めると結構ハマるこのゲーム、カーレースとは一味違う味わいが有ります。 

ちなみに下の動画はアポロ17号の宇宙飛行士を乗せた月着陸船が指令船に戻って行く様子で、月面に置き去りにされたLRVのカメラを駆使してNASAが地球からの遠隔操作により奇跡的に捉えた実映像。

遠隔操作用の電波を地球から月までの38万kmを飛ばすのに必要な約1.3秒のタイムラグ考慮が必要とされ、アポロ15号から数えて3回目にして撮影に成功した映像とか。 

■PS3 GRAN TURISMO 6 Webサイト
http://www.gran-turismo.com/jp/products/gt6/ 

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 (Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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