10月中旬に海外メディアがトヨタへの取材でドライブトレーン開発担当役員が語った今後の同社のパワートレインの方向性として「ターボチャージャーの使用を控え、排気量の大きなアトキンソンサイクルエンジンを使用していくべき」との情報を紹介。
その一方ではトヨタが排気量2.0Lクラスの過給式ダウンサイジングエンジンを2014年投入予定のFF車向けに開発中で、トヨタ自動車九州で生産予定とする新聞報道も。
後者は日刊工業新聞が10月28日に伝えたもので、同紙によると、トヨタはFR車向けにも同エンジンを流用予定で、スポーツ系エンジンで協力関係にある「ヤマハ発動機」に生産委託する方針を固めたとしています。
ヤマハに生産委託するFR向け2.0L直4エンジンは年産で約12万基規模(1万基/月)にのぼると言います。
現行「クラウン」に初搭載した2.5L直4のAR型アトキンソンサイクルエンジンをベースに2.0Lにダウンサイズしたガソリンエンジンのようで、燃費性能を高めた上で過給器を組み合わせて出力補完する予定とのこと。
FFモデルへの搭載車種は不明(レクサスNX ?)ながら、FR用の過給式エンジンは「レクサスIS」、「同GS」、「クラウン」などに搭載される模様。
今回の情報はあくまでガソリンエンジンに関するものですが、一歩進めてガソリン車だけで無く、HV用エンジンにも過給器を搭載すれば、走行性能の向上が期待出来るだけに、HVの動力性能に物足り無さを感じているユーザーには朗報となりそう。
冒頭のトヨタの担当役員が語ったとされる排気量を増大させたHV用アトキンソンエンジンと、ダウンサイズした同過給式とでは後者の方がトレンドに沿っていそう。
過給器とアトキンソンサイクルエンジンとの相性は未知数ながら、例えば次期プリウスにスポーツHVグレードを設定して過給器付き2.0Lエンジンを搭載するという発想もアリかも。
何れにしても今後のトヨタの過給+ダウンサイジング戦略が大いに注目されます。
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