アルミボディを推進する2大メーカーといえば、アウディとジャガー・ランドローバーでしょう。ジャガーは新しいアルミニウム製モノコック・アーキテクチャーを採用したSUVの「C-X17」フランクフルトモーターショーで披露しました。
軽くて高剛性となれば材料置換の切り札として使いたいところですが、溶接が難しく、高価となれば高級車に限定されるのは仕方がないところ。
2014年モデルに移行したXJもジャガーのフラッグシップサルーンで、ロングホイールベースの「5.0 Supersport」は、イヤーモデルチェンジとしては異例のヘッドルームを13mm拡大。オプションの10.2インチ液晶スクリーン付リヤシート・エンターテイメントや電動リヤサイドブラインドを追加するなど、ショーファードリブンとしての機能を磨き上げています。
さらに、後席のリクライニングと座面長調整機能が用意されていて、最大11度のリクライニングだけでなく座面は103mmも稼動し、シートを寝かせてもサブマリン現象を防ぐ配慮もされています。
フラッグシップサルーンといえども燃費対策も強化されており、2.0Lの直列4気筒ターボ搭載の「2.0 Luxury」にもアイドリングストップを追加。燃費は8%向上し(新欧州ドライビングサイクルベース)、JC08モード燃費は9.3km/Lから11.5km/Lに改善しているのも朗報です。
2014年モデルのパワートレーンは、上記の2.0Lのオールアルミ製直列4気筒、5.0LのV8からダウンサイジング、シリンダーレスとなったV6 3.0Lのスーパーチャージド、そして5.0LのV8スーパーチャージドは、510ps/625Nmという圧倒的な動力性能を誇ります。トランスミッションはすべて8速ATが組み合わされます。
なお、2014年モデルのXJには、軽い力でドアを閉めることができ、半ドアを防ぐジャガー初のソフトドアクローズ機能も用意。
価格は「2.0 Luxury」が900万円、「3.0 Premium Luxury」が1100万円、「3.0 Portfolio」が1300万円、「5.0 Supersport」は1835万円です。
(塚田勝弘)