トヨタが欧州で優勢に? 環境対応がディーゼルからハイブリッドへ

英国BBCが伝えるところによると、トヨタが2012年度の欧州HV市場で65%のシェアを確保しており、約11万台を販売したそうです。 

2013年度中にはシェアが75%に達する見込みで、これは同社の欧州に於ける総売上高の20%に相当すると言います。

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 (出展 トヨタ自動車)

 欧州の各メーカーも同様にHVを投入しているものの、トヨタの市場シェアは成長し続けており、消費者が同社のHV技術に信頼を寄せている証拠だとしています。 

ちなみにトヨタは初代プリウスを1997年に発売して以来、2013年3月にHVの世界販売累計台数「500万台」を達成。 

現在では既に550万台に達しているようで、9月12日に開幕したフランクフルトモーターショー2013でもトヨタのブースはプリウスやオーリス、ヤリスなどのHVモデルで埋められていました。

TOYOTA_HV

トヨタがHVモデルの展示を前面に押し出している背景にはディーゼル車中心だった欧州市場に変化が起きていることが有るようです。

トヨタモーター・ヨーロッパの説明によると、欧州では2013年度のHV販売が前年比で45%増となる見込みで、その中でトヨタは同65%増の伸びを見込んでいる模様。

また同社のディディエ・ルロワ社長によると、「欧州に於ける不況の影は現在も色濃く残っており、少なくとも2015年まではこの状態が続く可能性も有るが、その一方で失業率は底打ちしており、消費者も購入意欲を取り戻しつつある」とのこと。

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EU(欧州委員会)が2020年に走行時のCO2排出量をメーカー平均で1kmあたり「95g」とする世界で最も厳しい規制を導入する予定で、これに対応するにはHV技術をベースにせざるを得ないというのが、欧州自動車業界の共通認識になっている模様。

トヨタは欧州市場のシェアが4%程度とVWグループの25%に遠く及ばない中、今回の市場の変化を機にHVを中心にシェアを拡大していくことになるようです。

■トヨタモーター・ ヨーロッパ Webサイト
  http://www.toyota.eu/Pages/default.aspx

■IAA フランクフルトモーターショー2013
  http://www.iaa.de/ 

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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