暑い暑い鈴鹿サーキットを舞台に86/BRZレースの第2戦がスタートしました。
DTECチーム・マスターワンは木曜日のスポーツ走行、レース前日の金曜日の占有走行と、スズカでテストを重ね、レースに向けて準備は万全。その速さにさらに磨きをかけるために、キッチリとマシンを走らせたのです。
その2日間ともに、86/BRZレースのマシンが大勢、同じ目的で走らせていました。エントリー台数は70台にもなり、レースに進めるのは40台だけなので、30台が予選落ちするという厳しい予選が待っています。そのためにも、まずは予選のためのセットアップをしておきたいところなのです。
灼熱の真夏のスズカで、坂本選手の感触は凄くいいものでした。とにかく事前に考えた細かなセットアップや、ハイスピードのコーナリングがあるスズカにマッチさせたチューニングは、ともに成功して優れたフィーリングに仕上がったのです。
非公式ではありますが、自分たちで計測したライバルのラップタイムよりも、坂本選手のほうが速かったのです。
そして金曜日の練習走行では、公式のタイム計測が行われ、グループで2位というタイムになったのです。これが予選結果だとすると、2列目からのスタートということになるのです。
スタート直後のポジションは、86/BRZレースのようなオーバーテイクの難しいレースでは、とても重要になります。トップ集団に入り、レースを進めていけば、良い結果を得られる可能性が大きく高まるのです。
しかし実際の予選は、そう簡単にはいきませんでした。最後に微調整をしたことでわずかにマシンのバランスが変わってしまい、それがクルマにアンダーステアを強くしてしまったのです。
上手く曲がってくれないマシンを、坂本選手にムチを入れて、何とか速さを引き出そうとします。しかし予選結果はグループで6位、つまり12番グリッドからのスタートになってしまいました。
混戦の中、ダンゴになりやすいポジションからのスタート。上位入賞を果たすためには、その混雑を抜け出してトップグループに追いつくしかない。果たして、秘策はあるのか?
(岡村 神弥)