ブリヂストンタイヤ+新セッティッグで戦える速さを獲得【86/BRZレース参戦記04】

第1戦の富士スピードウェイでは、不本意な17位という結果となったDTECチーム・マスターワン。第2戦の舞台は宮城県のスポーツランドSUGO、わずか2週間という短いインターバルです。そこまでに可能な限りの準備をしておきたいところです。当然、トップクラスと差がついてしまっているマシンの速さを獲得するために、ひとつひとつをチェックしていきました。

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1周につき2秒というタイム差は、10周であれば20秒。それは富士スピードウェイの平均速度から計算すると、600m以上という差になってしまうのです。サーキットの1秒というのは、結果として大きな差になってしまうのです。

第1戦の結果から見ると、チェッカーを受けた時の上位4台がいずれもブリヂストンのポテンザを装着していました。このタイヤは86/BRZレース用として新しく開発されたタイヤで、これまで市販されているポテンザRE11Aとは異なるスペックになっているそうです。第1戦直前に販売されたばかりで、DTECチーム・マスターワンではテストをしたこともありません。

まずはこの専用スペックのボテンザを入手することを決定しました。ただし、ブリヂストンとしても生産が間に合っておらず、実際にほとんどテストすることができずに、第2戦のSUGOに持ち込むことになってしまいました。

 86レースSUGO_3しかしタイヤだけで2秒の差が出ないだろう、という予測もありました。トップグループに追いつくためには、マシンのセットアップをもっと進めて、クルマ自体を速くしてやる必要があるわけです。

第1戦の富士スピードウェイの走行データによると、コースの後半部分で1秒以上タイムロスしていることが判っていました。クネクネと曲がる小さなコーナーが続く部分で、それは第2戦のSUGOのコースに重なる部分も多い。つまり、そこを速くしなければSUGOで上位に食い込むのは難しいことになります。

もう一度、富士スピードウェイでテストを実施、そこで新しいセッティングが見つかりました。1秒以上のタイムロスを取り返すことができたのです。

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そしてもうひとつ、SUGOでDTECチーム・マスターワンには有利なポイントがあります。それはドライバーの坂本選手は、SUGOがホームコースだということです。SUGOでレースを始めて、テクニックを学んでいったからこそ、さまざまなノウハウを持っているはずなのです。

第2戦SUGOは、7月27日〜28日に行われます。雨模様が心配ですが、それもまた武器にできるかもしれません。

(岡村 神弥)