以前にホンダの減災ロボット技術の話題をお届けしましたが、今回はまもなくJAXAの種子島宇宙センターから宇宙に旅立つロボット飛行士の話題です。
ヒューマノイド型ロボットと言えばホンダが開発した「ASIMO」を思い浮かべますが、今回ご紹介するのは身長約34cm、体重1kgと可愛らしいサイズのロボット。
しかし、その小さなカラダに秘めた能力は侮れません。
相手の顔を認識して挨拶をしたり、音声を認識して質問に応じたり、頷いたりすることが可能となっています。
この小型ロボットの名は「KIROBO(キロボ)」。
ISS(国際宇宙ステーション)に今年の冬、日本人初の船長として滞在する若田飛行士と世界初となる「宇宙でのロボットと人の会話実験」を予定。
会話能力を活かして若田飛行士の話し相手になったり、地上からの指示や実験手順を伝えることで作業のミス防止や効率化の可能性を探るというもの。
「KIROBO」は、トヨタ自動車、ロボ・ガレージ、電通、東京大学先端科学技術研究センターの協同プロジェクトで、各社の担当は以下のようになっています。
【トヨタ自動車】 音声認識を用いたロボットの知能化
【東大先端研/ロボ・ガレージ】 ロボット躯体の開発/動作生成
【電通】 会話コンテンツ作成&プロジェクト取り纏め
トヨタ自動車は10年以上前から人の役に立つ「パートナーロボット」の開発に取り組んでおり、既に2005年には愛知万博でトランペットを吹く二足歩行ロボットをデビューさせています。
今回の音声認識技術を応用すれば「人と会話出来るクルマ」でお馴染み「ナイトライダー」の「ナイト2000」のようなクルマが実現する可能性も。
打上げに必要な審査・実験は全て完了済みのようで、「KIROBO」を乗せた H-llBロケット「こうのとり」4号機は8月4日(日)午前4時48分に打ち上げ予定とか。
<今後の予定> ※作業状況により変更の可能性有り
2013年8月4日 種子島宇宙センターからISSに向けて打上げ
2013年8~9月 宇宙で初めてロボットが発話
2013年11~12月 若田宇宙飛行士、ISSに到着
2013年12月 若田宇宙飛行士との会話実験開始
2014年5~6月 若田宇宙飛行士をISSから見送り
2014年12月~ 地球へ帰還予定
小惑星探査機 「はやぶさ」に続いてまた一つ、日本の先端技術を世界にアピールする機会になりそうです。
■きぼうロボットプロジェクト(KIBO-ROBOT)
http://kibo-robo.jp/home
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「ASIMOは原発に行けないんですか?」が契機になったホンダの
減災ロボット技術とは?
https://clicccar.com/2013/06/23/223324/