8速は当たり前、次は9速、いや10速!? ATの多段化は一体どこまで進むのか?

無限に切れるCVTは別にして、ATやDCTの多段化が進んでいます。ヒュンダイが10速AT、VWが10速DSGを開発しているなんて噂話もありますが、先のジュネーブショーでドイツのZF社が正式に披露したフロント横置き、つまり一般的なFF用の9速AT「9HP」は、今年の末に生産が立ち上がるレンジローバー・イヴォークに搭載されます。

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ZF社がATの9速化に踏み切るのは、やはりCO2削減と燃費向上が主な狙い。とくに中高速域の巡航時に使われるギヤ比のステップを限りなく小さくすることが可能になるとのことです。

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「9HP」は、4組のギヤセットと6組の変速機能要素(クラッチなどの締結・開放機構)の組み合わせで実現し、4組のプラネタリーギヤセットをひとつの軸に前後に並べるのではなく、4組のうち2組は小さな歯車組の外側にもう1組が組み合わされる配列を採用しています。

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5速の減速比が1で、6速より上はオーバードライブになり燃費を稼ぐだけでなく、複数の変速段を「飛ばす」、MTのようなギヤシフトも可能で、燃費だけでなく際立ったスポーティな変速も魅力とのこと。許容するエンジントルクは220Nm〜480Nmなので、まずはレンジローバーではイヴォークのFF仕様が選ばれたようです。

仮定の話ですがレンジローバーに限らず、この範囲であれば多彩な車種に搭載可能ですから、今後ATは8段から9段が最新モデルのトレンドになってもおかしくないはずです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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