ダイハツ・ムーヴが驚くべきマイナーチェンジで軽初の衝突回避、燃費向上、コストダウンを実現

ダイハツの基幹モデルのひとつ「ムーヴ」が、安全性能と燃費性能を高め、さらにコストダウンを果たすという、驚くべきビッグマイナーチェンジを果たしました。 

パワートレイン制御を進化させることで JC08モード燃費 29.0km/L(NA・2WD)というクラストップの数値を実現していますが、 その中身はフルモデルチェンジといえそうなほど大きく進化しています。以下に、そのポイントを並べてみましょう。

●エコノミー
CVTの温度管理やアイドリングストップする速度を高めるなどによる優れた燃費性能。

●エコロジー
徹底的なコスト削減により、最廉価グレードで107万円の価格を実現。 

●セーフティ
軽自動車初となるレーザーレーダーを使った衝突回避支援システムとVSAをセットにした「スマートアシスト」を実質5万円で用意。 

●パフォーマンス
全車にフロントスタビライザー&ローダウンサスペンションを採用して走りの安定性を向上。 

●ユーティリティ
インテリアの使い勝手向上、ヘッドライト自動消灯システムを全車に標準装備。 

●スタイリング&デザイン
シンプル&スマートなムーブとスポーツ&プレミアムなムーブ・カスタムを用意、 インパネデザインも一新。

とくに注目を集めているのは、フロントグリルに内蔵したレーザーレーダーによる衝突回避支援システムです。

軽自動車のコスト感覚に合わせて、必要な安全性能を現実的な価格(5万円)で実現できるように、30km/h以下での衝突回避支援に絞っています。

具体的には、約4~30km/hでの走行中は、レーザーレーダーが前方車両を認識。衝突の危険性が高い場合に、ブザーとメーター内のインジケーター表示でドライバーに警告。その後もドライバーが回避行動をとらないときは、緊急ブレーキを作動させます。相対速度が約20km/h 以下の場合は衝突回避、約20~30km/h の場合は被害軽減につなげているといいます。

また、このレーザーレーダーを利用して障害物に向かって加速するのを防ぐ誤発進抑制制御や、信号での停車時に先行車が動き出したのをドライバーに知らせる機能も実現しているとのこと。

 

メーカー希望小売価格は、ムーヴが107万円~137万1000円。ムーヴ・カスタムが130万円~155万1000円となっています。

(山本晋也) 

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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